園⻑が考えていること
改めて⾔うのもなんですが、私は園⻑という役職には就いていますが、役職にふさわしい中⾝を兼ね備えているかというと、とてもそんなことはありません。⼩⼼者ですし、忘れっぽいですし、お調⼦者で気分屋です。
さらに、朝早くから夜遅くまでとことん仕事するぞ! というワーカホリックな⼈間ではありませんし、「気合いと根性でがんばるぞー!」という体育会系のノリはものすごく苦⼿です。
暑さ、寒さに弱いですし、ルービックキューブとコマ回し以外、これといって⼈様に威張れるような特技もありません。
⼀応、幼稚園教諭・保育⼠の免許は持っていますが、担任としての経験はないですし、実は、⽝と雷と⾵船と運動会のピストルが⼤の苦⼿です。ダメ押しで、⾁類が⼀切⾷べられません。
我ながら弱点のオンパレードだと思います。
「そんな⼈間が園⻑なのか!」と皆さん、がっかりしたとは思いますが、もう少しだけ、お付き合いください。
私は、⾃称「なんちゃって」クリスチャンで、敬虔なクリスチャンからはほど遠いのですが、でも、⼩さい頃から⾝近にあったキリスト教が好きで、聖書の⾔葉を糧に励まされて⽣きています。
神様は、調⼦に乗りやすい私を、組織の⻑として常に謙虚でいられるように、これだけのウィークポイントを⽤意してくださった、と考えています。
4⽉⽣まれで、⼩さい頃から割と何でも「早くできた」私は、承認欲求が強く、負けず嫌いで、⾃分の失敗を許せない傾向があります(4 ⽉⽣まれがみんなそうだとは⾔っていませんのでご注意ください!)。
その性格のせいで、何度も友達とぶつかったり、⾃分⾃⾝も何度も壁にぶち当たったりしてきました。
あるとき、そんな私に神様は「【なんでもできるあなた】だから愛しているわけじゃない。こんなにたくさんのウィークポイントも全部ひっくるめて愛しているよ」と⾔ってくれている気がして、とても救われたんです。
だから、ウィークポイントも性格も全部ひっくるめて「これが⾃分」と受け⽌め、先⽣たちの助けを借りながらできることを精⼀杯がんばる毎⽇を送っています。
たまたま園⻑なだけですし、たまたま年上なだけですし、そもそも先⽣たちがいなかったら園⻑が⼀⼈でがんばったところで、幼稚園は成り⽴ちませんからね。
園⻑として幼稚園の舵取りをする責任はありますが、先⽣たちをあごで使う権利はありませんから、「やれ〜!」と上から命令するのではなく、「悪いけれど、この⽅向に進みたいので協⼒してくれませんか?」とお願いすることにしています。
「嫌です」と⾔われたら、しっかりと話し合って、お互いに納得できるところを探すようにしています。
これは私の保育観とも似ています。
相⼿が⼤⼈だろうと⼦どもだろうと先輩だろうと後輩だろうと、お願いすべき時には「お願いします」と頼むべきだし、何かをしてもらったら「ありがとう」と⼼から⾔うべきだし、こちらが間違っていたら「ごめんね」と謝るべきだと思っています。
でも、それは⼦どもに「媚びること」ではありません。
恐怖やご褒美で⼦どもを⾃分に思い通りに動かそうとせず、また、⼦どものワガママに安易に妥協せず、じっくりと⼦どもと話し合って、「理由」を繰り返し説明していくことが、⼦どもの「⾃律」を促すことにつながると考えています。
そういう私たちの保育観を共有できる⽅に、是⾮来て欲しいと思っています。
見学について
教諭志望の皆さんの見学は随時受け付けています。聖愛に来ようが来まいが関係なく、大歓迎です。
というのも、見学にいらした方とお話しすると、たくさんの気付きがあり、私自身がとても勉強になるからです。ですから見学時はどうしても「雑談多め」になることをご容赦下さい。その代わり、「園長だけが知っている『給料と休みはどのくらいですか』とド直球で聞かないでもなんとなく分かるマル秘テクニック!」をこっそり教えますので!(ただし信じるかどうかはあなた次第です)
「見学者の個人情報」に関するポリシー
聖愛幼稚園では、見学者との【事務的なやりとり(日程調整等)】においてのみメールや電話を使用します。
これらの情報を別の用途に使うことはありません。ですから、安心してご連絡ください。
また、「見学後すみやかにお礼状を書くように」と指導している養成校もあると聞きますが、少なくとも聖愛に関しては、お礼状もお礼メールもお礼電話などは「一切不要」です。社交辞令ではなく、本当に不要です。
さらに、「就職するつもりもないのに見学にいかないこと」と指導している養成校もあると聞いたことがあります。おそらくは、「わざわざ時間を割く園側に迷惑を掛けてはいけない」という配慮かと思います。その思いはありがたいことなのですが、前述したように私は「見学者と話をしたい人間」なので、極端な話、他の幼稚園に決まっていても、見学に来て構いません。